貫華齋

西遊記・金聖歎・中国古典小説

11月26日 講演を行います

11月26日 講演を行います

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2016年11月26日(土)に、高知県立大学永国寺キャンパスでシンポジウム「翻訳文学の楽しみ」が開催されます。
その中で講演を行うことになりました。お近くの方は是非お越しください。

『翻訳文学の楽しみ』
(科学研究費助成事業 基盤研究(C) 周縁テクスト(注釈・翻訳)の自立性をめぐる歴史的・理論的研究)

日時 : 2016年11月26日(土) 午後2時 ~ 4時30分
場所 : 高知県立大学永国寺キャンパス 教育研究棟A101

内容:
1.基調講演「河童になった沙悟浄 -翻訳における外的要素の影響-」井上浩一

2.ラウンド・テーブル 
  林雅清(京都文教大学・元曲担当)
  千頭紀夫(金高堂書店・文芸担当)
  山口善成(高知県立大学・初期アメリカ文学研究)
  +井上
総合司会:高西成介(高知県立大学・中国志怪伝奇小説研究)

【講演概要】
 翻訳は本来、ある言語で書かれた文章を別の言語の文章に置き換える作業です。ところが翻訳を経た結果、原典にはない概念が加えられる場合があります。例えば、中国の著名な古典小説『西遊記』に登場する、玄奘三蔵の弟子沙悟浄は、原文では「妖怪」とされているだけで、妖怪としての種別は明示されていません。ところが、これが日本に輸入され、日本語版西遊記が多数刊行されるなかで、日本固有の妖怪であるはずの「河童」と結び付けられ、「河童の沙悟浄」が生み出されました。
 沙悟浄を河童とする日本版西遊記も、ストーリーが原文と同じものである場合、読者は「翻訳書」と受け取ることでしょう。しかし、原文に無いうえに、中国の妖怪でもない河童が沙悟浄と結び付けられたのは、もちろん原文をそのまま日本語に置き換えた結果ではありません。
 それでは、
  (1) 「河童の沙悟浄」はどこからやってきたのでしょうか?
  (2) どの程度、そしてどのように日本版西遊記に浸透していったのでしょうか?
  (3) その浸透は日本国内にとどまるものなのでしょうか?
発表者は日本にける西遊記受容を研究する中で、これらの問題を追いかけてみました。
 その結果、翻訳を巡る外部の要素が翻訳書に影響を与える様子を、実際の現象としていくつか目にすることになりました。
 今回の発表では、「河童の沙悟浄」が生まれ、広がる様を、みなさんと一緒に追いかけつつ、翻訳が外的要素に影響される様子を見ていきたいと思います。


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