昨日の続き。
さて、昨日書いた中国語の「独創的な間違い」を見られるマンガというのはわた○べまさこ氏の『金瓶梅』で、現在11巻まででております。中国古典小説の『金瓶梅』を元にしたまんがですね。
最初のころ(6巻ぐらいまで)はあまり無いのですが、7巻の終わりぐらいから各回の最後に読者に向けて「謝々、大謝々」とお礼の言葉が入るようになります。
「大謝々」?
まあいいです。8巻以降は台詞の中にもこの「謝々、大謝々」がでてきたり、次第に「はい」を「対」にしたり、その他「没有」「不要吵」「你好」など、台詞のちょっとしたところに中国語が使われるようになってきます。でもこういう使い方ならあんまり間違いは起こらないような気もしますよね。ではどんな間違い方をしているのでしょうか。
1.独創的な発音
例えば8巻の台詞の中の「謝々」には「しゃあしゃあ」とふりがながふってあったりします。その他「对不起」が「ドウフイチイ」だったり「真」が「ズン」だったり。でも最後のは南方系のなまりに近いとも言えますね。
2.簡体字を日本語にあてる時のまちがい。
前回の「请」を「清」にしてしまうようなパターンですね。
このマンガでは
「我不士明白」
「回斗見」
などがでてきます。前者は「太」の間違いでしょうか。後者は「头(頭)」をよく似た(?)字で置き換えてしまってるんでしょうね。
「请」→「清」がありがちなのに比べるとこれらの置き換えはかなり独創的です。
3.独創的な語句の切り方
あまり長い文章は無いので切り方も何もないようなものなのですが、こう書いているところがあります。
对!!
不起!!
独創的です。
4.造字。
文章で説明するのが非常に難しいので以下の画像をご覧ください。
「白了」というのが一文字なんですねえ。読み方は「パイラ」。素晴らしい。
以上です。はやく12巻でないかなあ~。
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※ 2016.09.05 Amazonリンク、画像ファイルの移転。