貫華日記Ⅱ

遠隔授業の1日

 新型コロナウィルスの影響で、多くの大学で前期授業がオンラインになったのはご存じのとおりですが、私も5月のゴールデンウィーク明けから、8月いっぱいまで、オンラインで遠隔授業を行って来ました。

 後期も勤務先の幾つかが、すでにオンライン授業にすることを決定していますが、もしかすると全コマオンライン授業は、この学期が最初で最後の経験になるかもしれませんので、オンライン授業生活の1日がどのようなものだったか、記録しておくことにします。

 まず、前提として、私は4つの大学で14コマの授業を担当する非常勤講師で、今年度はすべて「中国語」を担当しました。オンライン授業は、1コマ(Zoomで授業)を除いて資料配付型(授業資料を配付し、それを元に学習したあとで課題をやってもらい、課題の添削を通して指導するという形式)で行いました。


 朝は6時半から7時過ぎに起床。不健康な生活になることは目に見えていたので、毎日6時間以上睡眠をとることは心がけていました。時々とれないこともありましたが、おおむね守れたと思います。

 起きたらまず10分程度で朝食をとり、仕事をします。朝は、昨日終えた作業と今日行う予定の作業を確認することが多かったですが、切羽詰まった状況の時には、すぐに添削や授業準備にかかります。

 8:00になったら、朝ドラを見ながら歯を磨いたり、着替えたりします。8:15には仕事に戻ります。

 当初は朝ドラが終わったら、ひたすら添削や授業資料作成をしていたのですが、一部の学習内容(発音など)は、教科書の音声と文字のみを用いた説明ではうまく伝わらない場合があることが、徐々に明らかになってきたので、授業時間になったら、GoogleMeetを立ち上げて待機し、質問や発音指導依頼を受け付けることにしました。

 とはいえ、話しかけてくるのは1回の授業でせいぜい数人ぐらいですので、それ以外の時間は添削や授業資料作成などを進めます。

 昼はだいたい自宅の2軒隣のコンビニか、4軒隣のスーパー、通りの向かいにある弁当屋さんで弁当などを買いました。曜日によりますが、午前は12:00まで、午後は12:35からGoogleMeetを起動して待機するので、買いに行く時間を含めて30分ぐらいで済ませる必要があります。2コマ目に妻(同業者でやはり遠隔授業中)の授業が無い日は、買ってきてくれたり、作ってくれました。

 12:30から夕方までは、またGoogleMeetを起動しつつ、添削や授業資料作成。授業時間が終わったら、GoogleMeet無しで添削や授業資料作成です。大体18:30ぐらいに夕食。夕食は妻が作ってくれることが多かったです。

 10~20分ぐらいで食べ終わったら、またまた添削や授業資料作成。だいたい21:30ごろまで添削や授業資料作成です。

 21:30ごろに風呂に入ると少し休憩します。入浴時間を合わせて1時間ぐらいでしょうか。その後できれば0:00まで、間に合わない日は0:30ぐらいまで添削や授業資料作成をします。休憩時間がまったく取れず、さっと入浴してすぐ仕事ということもたまにあり、逆に横になって休憩しているうちに寝てしまい、翌日大慌て、ということも何度かありました。

 ざっと計算すると、朝7時ごろから0時ごろまでずっと添削や授業資料作成をし、途中の休みは合計で2時間ちょっとぐらいですので、1日14~15時間勤務でしょうか。土日もGoogleMeetを起動しないだけで、同じようなタイムスケジュールです。 簡単に言えば、「寝ているときと、食事中と、朝ドラの時間と、入浴時およびその後30分がオフ、それ以外は仕事」という毎日でした。

 スケジュールのどこかをこじあけて、癌検診に行ったり、歯の治療をしたり、眼科で診てもらったり、床屋に行ったりした日もありましたが、ゴールデンウィーク明けから8月第1週に2つの大学の前期授業が終了するまでの3ヶ月は、ほとんどの日がこんな感じでした。その後は少し楽になりましたが、半分の授業は8月いっぱいまで続き、同時に、終わった授業の様々な処理があったので、結局9月に入るまでは似たような感じの日々でした。

 コンビニ・スーパー・弁当屋に行く時以外はあまり出かけないので、体重は無事過去最高を記録し、エコノミー症候群的なものなのか、左の手先・足先が痺れ、結膜下出血をしばしば起こし、喉のつかえ(逆流性食道炎?)や胸の痛み(肋間神経痛?)も出ています。幸い大きな病気にはなっていませんが、常に低空飛行な感じで過ごした3~4ヶ月でした。


 2週間ほどの休みを経て、昨日から後期授業が始まりました。今学期は今のところ、遠隔10コマ、対面4コマでスタートです。できるだけ体を動かす時間を作って、なんとか乗り切りたいと思います。皆様も是非ご無事で。