私も翻訳に携わらせていただいた、浄慧法師著『中国仏教と生活禅』が山喜房佛書林から刊行されました。
以前に訳した『生活禅のすすめ』が概説書だったのに対し、これ(原題は『中国仏教与生活禅』)は論文・法話・スピーチを集めたものですので、こちらの方が専門性が高いはずなのですが、少なくとも私が担当した範囲(「三、生活禅サマーキャンプと若者」と、「四、禅修のあり方」の1~4)について言えば、むしろこちらの方が理解しやすかったような印象があります。
担当した範囲に一般向けの法話が多かったからかもしれませんが。
ボリュームがある分(約600ページ)、前作より値段が高くなってしまいましたが(¥8500+税)、興味がありましたら、お手にとっていただければ嬉しいです。
現在のところ、まだAmazon等のネット書店には出ていないようですので、お近くの書店か出版社にご注文ください。お近くに購入希望を出せる図書館がある場合は、リクエストしていただくという手もありますね。
何卒、よろしくお願いいたします。
目次は以下の通りです。
一、仏教の現代的意義
1 真理と機縁にかなう現代仏教
2 人類の自己完成を促進させる三つの回帰
3 人間仏教は戒を師とする -太虚大師の人間仏教思想を学んで-
4 道徳建設における仏教の役割
5 人間性を高め、仏性へ回帰する
二、中国禅と生活禅
1 試みに慧能思想の特色を論ず
2 敦煌写本『壇経』は「最古」の『壇経』か?
3 慧能得法偈の再検討
4 『六祖壇経』と生活禅
5 無門の門 - 禅堂講話
6 趙州禅の特色
7 無門関よもやま話
三、生活禅サマーキャンプと若者
1 仏法・生活禅・サマーキャンプ
2 大乗・小乗・生活禅 - 生活禅サマーキャンプでの講演
3 第一回生活禅サマーキャンプ法座
4 第八回生活禅サマーキャンプ開会式講話
5 生活禅は大法門である
6 生活禅、禅生活
四、禅修のあり方
1 禅堂講話
2 禅七講話
3 禅意三題
4 理悟と事修
5 いかに話頭に参ずるか
6 禅観十善
7 禅修法座
8 念仏と調五事
五、人問として如何に生きるか
1 人生修養の四大選択
2 生き方の六つの規準
3 居士六法
4 六自口訣
5 在家の信徒が仏の教えを学ぶことについて
6 国土の荘厳 衆生の浄化
六、戒律の現代的意義
1 戒律を制定する十大意義
2 僧団に溶け込む 僧団を立てる
3 当代僧侶の職志
七、越境する生活禅
1 フランス枢機大主教リュスティジェ(Jean-Marie Lastiger)氏との対話
2 フランスの夏爾梅耶氏との対話
3 「中国仏教文化展」の記者招待会のインタビュー
4 読者からの問い -寺院のビジネス、素食、拝観料などの問題について-
5 日本茶道文化学会(茶の湯文化学会)会長倉沢行洋先生との対談(適用)
6 問禅寮十四答
解説 何燕生