【論文】
・『画本西遊全伝』に到る西遊記簡略化の過程について
『明清文学論集 その楽しさ その広がり』東方書店、2024.03.01、pp.433-450
文繁本『西遊記』から江戸時代の翻訳書『画本西遊全伝』に到るまでの過程は、簡略化の過程ともいえる。その過程上で、どの本がどの本を底本とし、それぞれどの程度簡略化したのかを調査し、纏めたもの。
・中島孤島訳『(新譯)西遊記』初探
『中國學研究論集』第40号、2022.09.30、pp.128-113
冨山房から刊行され人気を博した中島孤島訳『(新譯)西遊記』について、その底本、特徴、西遊記翻訳史上の位置などを述べたもの。
[共著]近代日本に於ける中国白話小説の受容について-伊藤貴麿の翻訳・受容活動を中心として-
『国際文化研究科論集』第27号、2019.12.20、pp.41-56【全文(リポジトリ)】
伊藤貴麿が取り組んだ中国白話小説の翻訳活動について検討したもの。「三言」に関する部分を勝山稔氏が、『西遊記』に関する部分を井上が担当した。
・近現代日本の児童書における西遊記受容-「河童の沙悟浄」から見た-
『中国児童文学』第24号、2016.12.25、pp.29-51
日本で刊行されている児童書西遊記において、「河童の沙悟浄」は、いつ、どのくらいの割合で、どのような背景のもとで定着してきたのかを述べたもの。
・宇野浩二の児童書西遊記
『アジア文化研究』第2号(石川秀巳教授退職記念号)、2016.03.31、pp.80-95
数多く存在する宇野浩二編著の児童書西遊記が、実際には5種類であることを明らかにした上で、その中でも繰り返し刊行された2種類の西遊記の差異について述べたもの。
・西遊記翻訳史における伊藤貴麿の位置
『国際文化研究』第21号、2015.03.31、pp.15-30 【全文(リポジトリ)】
岩波少年文庫『西遊記』の編訳者として知られる伊藤貴麿の訳業が、日本における西遊記翻訳史においてどのように位置づけられるかを述べた論文。
・日本における子ども向け『西遊記』について
『国際文化研究』第19号、2013.03.31、pp.1-16 【全文(リポジトリ)】
日本で刊行された児童書西遊記で頁数の少ないものについて、挿話ごとの採用頻度を調査し、どの挿話が多く採用されているのか、そして採用傾向が時代毎にどのように変化していくのかを述べた論文。
・招安に対する金聖歎の見解とその社会背景
『中国中世文学研究四十周年記念論文集』、2001.10.25、pp.307-318【要旨】
金聖歎が『水滸伝』における招安(賊の罪を赦し官軍とすること)に反対した理由を検討し、それに影響を与えた社会背景を指摘した論文。
・中国における金聖歎研究の展開
『中国学研究論集』第7号、2001.04.27、pp.69-80【要旨】
胡適・魯迅から現在に至るまでの金聖歎研究の流れを概説し、問題点を指摘した論文。
・李贄と金聖歎-読書論の差異とその思想的背景
『中国-社会と文化』第15号、2000.06.25、pp.122-134【要旨】
李贄と金聖歎は共に明末に於いて『水滸伝』を高く評価した人物であるが、宋江に対する評価など、幾つかの点で両者の見解は大きく隔たりを見せている。その主たる原因として、読書方法に関する思想的差異が存在することを指摘した論文。
・宋江評価に見る金聖歎評の一特徴-金聖歎評に関する先学の論点整理を手掛かりとして-
『集刊東洋学』第81号、1999.05.30 【要旨】
金聖歎が『水滸伝』の登場人物宋江に対して厳しい評価を下したことについて、先行研究の整理・検証をとおし、宋江批判のポイントや視点を明らかにした論文。
・『忠義水滸全傳』における「李卓吾先生評」の人物評価について
『中国古典小説研究』第4号、1998.12.20 【要旨】
『忠義水滸全傳』に付された「李卓吾先生評」の人物評価に、登場人物の立場(梁山泊側か否か)や行為の善悪を度外視する場合がしばしば見られる事を指摘し、そこから評者の主張を読み取った論文。
【翻訳】
浄慧 『 中国仏教と生活禅 』 第3章・第4章(1~4)
山喜房佛書林、2017.02.23、pp.198-371
浄慧 『 生活禅のすすめ 』 第2~8章
山喜房佛書林、2012.12.03
【その他の文章・資料】
[学会論文]关于《西游记》和《聊斋志异》的日文译本书籍目录数据库、
『第21届中国古典小说戏曲文献暨数字化国际研讨会会议论文集』、2022.08.29、pp.199-207
[資料] 伊藤貴麿の「中国もの」児童向け読み物とその題材―附 伊藤貴麿著作目録
『中国児童文学』第26号、2019.09.20、pp.60-74
[事典項目] 伊藤貴麿
『赤い鳥事典』柏書房、2018.07、pp.145-146
[事典項目] 金聖歎の文芸批評
『中国文化事典』丸善出版、2017.04、pp.370-371
[報告書:共著] 日本における大学中国語教育の充実を目指して
ー 教育関係共同利用拠点プログラム「中国語教育強化講座」の取り組み ー
『東北大学高度教養教育・学生支援機構紀要』第2号【全頁pdf】、2016.03.31
[雑文] 翻译《生活禅钥》杂感
『第4届黄梅禅宗文化高峰论坛论文集』、2013.11.02
[一般向け] 『水滸伝』を母体とした現代日本の小説・コミック
『日本庶民文芸と中国 (アジア遊学)』(アジア遊学105号)勉誠出版、2007.12.20
[一般向け]
『僕たちの好きな水滸伝―108星の「梁山泊」の好漢たちのストーリーガイド』(別冊宝島 856) 宝島社、2003.09.25
・はじめに 【全文】
・明末に作られた最初の七十回本「貫華堂本」は如何なる版本か 【全文】
[資料] 金聖歎研究論文目録
『中国古典小説研究』第6号、2001.03.31
【学会発表】
关于《西游记》和《聊斋志异》的日文译本书籍目录数据库
第21届中国古典小说戏曲文献暨数字化国际研讨会、東京大学附属図書館、2022.08.29
中島孤島訳『西遊記』初探
海域交流と中国文化研究会、東北大学国際文化研究科、2022.03.24
佐藤春夫訳『西遊記』に関する幾つかの問題について
第8回「海域交流と中国古典小説」研究会、東北大学国際文化研究科、2017.12.03
西遊記受容史における佐藤春夫の位置
第16回日本比較文学会東北支部比較文学研究会、東北大学片平さくらホール、2017.07.22
日本版児童書西遊記の台湾における影響
第6回「海域交流と中国古典小説」研究会、京都文教大学、2015.09.13
「河童の沙悟浄」から見た近現代日本における西遊記受容―児童書西遊記と音声・映像メディア―
第11回中国古小説研究会、早稲田大学、2014.12.20
【貫華日記】
日本の児童書西遊記における「河童」としての沙悟浄
第12回比較文学研究会、仙台市戦災復興記念館、2014.07.26
【貫華日記】
伊藤貴麿の西遊記と日本における西遊記の受容
第63回東北中国学会、福島大学、2014.05.25
【貫華日記】
伊藤貴麿の児童書西遊記
第4回「海域交流と中国古典小説」研究会、高知県立大学、2013.12.07
翻译《生活禅钥》杂感
第4届黄梅禅宗文化高峰论坛、黄梅县城世纪锦园大酒店、2013.11.02
沙悟浄のカッパ率
第3回「海域交流と中国古典小説」研究会、台北凱撒大飯店、2013.09.06
宇野浩二の五つの西遊記
第20回東北大学国際文化学会、東北大学国際文化研究科、2013.06.29
宇野浩二と児童書『西遊記』
「海域交流与日中文学」国際学術検討会、台北市電脳公会聯誼中心、2013.02.02
日本における子ども向け『西遊記』について―挿話選択の傾向と方法―
第19回東北大学国際文化学会、東北大学国際文化研究科、2012.06.30
日本における子ども向け『西遊記』の出版状況と挿話の選択
第1回「海域交流と中国古典小説」研究会、関西大学恭仁山荘、2011.12.17
現代日本における『水滸伝』と「革命」―北方謙三『水滸伝』を手掛かりに―
東アジア海域交流小説研究班第13回講演会、東北大学国際文化研究科、2010.03.15
中国白話小説『水滸伝』の日本伝来とその影響
東アジアの海域交流小説研究班第1回講演会、東北大学国際文化研究科、2005.08.29
金聖歎による『水滸伝』の「腰斬」について
中国古典小説研究会、新潟大学、2001.08.31
李贄と金聖歎-読書論の差異とその思想的背景
第23回旧小説研究会、東北大学文学部、2000.03.11
金聖歎本『水滸伝』における招安に関する問題について
第6回東北大学国際文化学会、東北大学国際文化研究科、1999.06.12
宋江評価における『水滸伝』版本間の差異について-金聖歎評に関する先学の論点整理を手掛かりに─
第21回旧小説研究会、東北大学文学部、1999.02.03
「李卓吾先生評」の人物評価について-─百二十回『忠義水滸全伝』を題材として
中国古典小説研究会、神奈川大学、1998.09.02
『水滸伝』の評語に見られる画論について
第44回東北中国学会、東北大学文学部、1995.05.28
百二十回『忠義水滸全傳』の「李卓吾先生評」-その人物評価について―
第12回旧小説研究会、東北大学文学部、1994.09.28
【招待講演・市民講座】
河童になった沙悟浄 -翻訳における外的要素の影響-
翻訳文学の楽しみ、高知県立大学、2016.11.26
僕らの国の西遊記
こんな所に日中文化!?-海域からみた文化交流-、とかちプラザ、2013.10.13